公正取引委員会は独占禁止法の改正案を22日召集の通常国会に提出するのを断念しました。

公正取引委員会は独占禁止法の改正案

 

公正取引委員会は独占禁止法の改正案を22日召集の通常国会に提出するのを断念しました。

 

 

公正取引委員会は、22日に召集される通常国会に向けて独占禁止法の改正案の提出を予定していましたが、本国会への提出を断念したという事です。
どのような内容の改正案の提出を予定していて、なぜそちらの提出を見送ったのかについて御伝えします。

 

 

そもそも「独占禁止法」と「公正取引委員会」とは。

 

独占禁止法とは正式名称を「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」と呼びます。
制定されたのは昭和22年です。
法律の目的は企業が市場を独占する事によって取引が制限される事により、経済活動が停滞しないようにして、消費者の利益を守ろうというものです。
この独占禁止法に違反している行為がないかどうかを監視するのが「公正取引委員会」であり、その組織については独占禁止法第8章について規定がされています。

 

 

公正取引委員会はどのような改正案を目指したか

 

今回公正取引委員会が目指したのは、企業がいわゆるカルテル・談合といった行為を行った場合でも自主申告すれば課徴金を減免する制度の見直しを目的としたものです。
独占禁止法に違反する行為に違反した場合には、罰金のほかに「課徴金」という制度を設けています。
この罰金や課徴金については、企業が自主申告をする事で減額であったり免除できる制度が現行法にも設けられています。
アメリカの司法取引のような発想で、このような制度を置く事でペナルティ回避によって独占禁止法違反行為をもっと摘発できるようにしようという趣旨です。

 

 

なぜ見直しを検討したのか

 

この自主申告にあたっては、自主申告さえすれば減免が受けられるので申告だけして具体的な情報は一切ださないという行為がある事が指摘されていました。
そのため、申告があっただけではなく、申告内容がどれくらい事案の解明につながったのか?という「貢献度」を調整する事を可能にしようとしたものです。
また、NTT東日本が発注した職員の作業服の入札談合においては、談合を認定しながらも、算定基準との関係で課徴金を課すことができないという現象も発生していました。
このような不都合を改正により是正する事が目的だったようです。

 

 

なぜ改正案の提出は断念されたのか

 


昨年末に自民党では強制政策調査会が開かれ、この改正案には異論がない事を確認していました。
しかしながら、一方で企業の保護という問題も指摘されます。
調査を受ける企業が弁護士とのやり取りを秘密にできる権利を保護するように主張する議員が多く存在したため、法案提出へのコンセンサスが得られませんでした。